らんらん

雨の花笠のらんらんのレビュー・感想・評価

雨の花笠(1957年製作の映画)
3.5
中村錦之助主演の股旅物、ヒロインの島倉千代子の歌に始まり歌に終わる歌謡映画みたいな所もあり

中村錦之助目的の鑑賞なんですが、今まで見てきた出演作の中でもかなりマイナーで出演者の弱い映画だと思う
ということで期待値は高くなかったんですが、逆にこの手の作品の方が面白かったりもするあるある

ストーリーは
中村錦之助演じる主人公は過去に人を殺めてしまって流れ流れてやくざに身を落としている
だが故郷の母を想い改心、刀に封印を施し真っ当にお金を稼ぎ、まさに帰る途中

そんな時、母を探す旅芸人の姉弟(島倉千代子、松島トモ子)がやくざに絡まれているのを助け、ついでに母探しの手伝いをします

姉弟の母親(ふつーのおばさん)はとある宿場のやくざの親分に捕らえられていて、もちろんその親分は熟女好きな上に極悪非道な人物で、そんな輩が権力まで持っているからタチが悪い
十手持ちだとか妹が偉い人の妾だとかで、道路工事の普請もしていて、大勢の百姓たちを奴隷のように扱き使っており、さらにはその賃金すらもイカサマ博打で強制的に巻き上げる鬼畜、もちろん逆らったら殺されます

ということで、姉弟や百姓たちを救うため錦之助は刀の封印を解き大勢を相手の大立ち回り
どんな理由があるにせよ人を殺めてしまったので母の元には帰れない
泣かせるねーっていう人情話です
途中で錦之助を巡る三角関係みたいのもあります

まとめ!
出演者が地味なせいかその見せ場を作るみたいなのがあまりなくて、尺が短い割にはなかなか濃いかなと
なんかパターン化された後の路線とはちょっと違った感じがまた良かったと思う
ヒロインも悪役も弱いんだけど、個人的には満足度高かったです
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