Monisan

オーディションのMonisanのレビュー・感想・評価

オーディション(2000年製作の映画)
4.0
観た。

この時代の業界感がリアルに描かれていて、さらっとオーディションで彼女候補探しちゃおうぜ、みたいなプロデューサー2人。
何の悪びれも無いし、本当こういう感覚だったんだろうな、と。

でも石橋凌と國村隼の友人関係は良い雰囲気。バーにいる様子はまんまウイスキーのCMのよう。流石名優達。

オーディション風景もまぁリアルなんだけど、ちょいちょい今ならコンプラ的に聞いちゃいけないような質問も混ざってて面白い。

麻美役のしいなえいひ、初めて知ったけど魅力的な役者さんだな。品は良いけど脆さと狂気があって。

後半の薬を飲まされての悪夢、彼女の過去を振り返るシーンからは一気に怖くなる…石の魚とかいうバーのママが殺された話をする斉木しげるも不気味だし、牛の骨まで切れるチェーンとか…音も怖いし。
そこからの拷問…麻美さん手際良過ぎるだろう。キリキリキリキリはトラウマレベル。
かと思ったら夢オチか?
しかし悪夢の方は更に展開していく。どっちが現実なのか。

しかしオーディションで彼女を見つけるのはそこまで嬲られ屠られなきゃいけないレベルの悪行なのか、とも…
しかもプロポーズしようとしていたくらい真剣だった訳で。

全体的に硬派だし、温度感は低めで良い。映像もしまった色味で格好良い。なかなかに恐ろしい映画だった。

三池崇史、監督
Monisan

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