フライ

リンカーン弁護士のフライのレビュー・感想・評価

リンカーン弁護士(2011年製作の映画)
4.1
凄く好きな法廷クライムサスペンス映画。キャスティングは最高だし、イライラ、ドキドキ感や、進むテンポも絶妙。リンカーン弁護士と言うタイトルも粋で、尚更好きに。

マシュー・マコノヒーが演じるミックは、何時もリンカーンに乗り、金にえげつなくアウトロー的な所も有るが、芯には強い正義感が有る弁護士。マリサ・トメイが演じるミックの元妻マギーは、検事で二人の間には幼い娘もいるが、ミックはマギーに未練を抱いているのだが。
刑事事件を主に扱うミックは、金の有る被疑者からは、えげつなく報酬をむしり取るが、情も有る腕の立つ弁護士で、犯罪者達からは頼りにされ、警察や検事からは嫌われていた。そんなミックに、友人で保釈保証金の立替えを生業にするヴァルから、大金を稼げる事件を紹介され直ぐに動く。
女性を暴行して逮捕されたライアン・フィリップが演じる容疑者ルイスは、警察に留置されていたが、事情を聞くと 自分は無実で、はめられたから助けて欲しい と懇願される。ルイスは母親と不動産業を営む金持ちだが、バーで飲んでいた時誘われた売春婦の家に行った際、突然殴られ気を失い、気づいた時にはその女性の暴行容疑で捕まった事を聞かされ、不審な点が多い事もあり調査する事に。ミックは、ウィリアム・H・メイシーが演じる相棒で元刑事のフランクと調査していくのだが、そこには過去の深い闇と、嘘、陰謀が隠されており、翻弄され色々な意味で後悔する事に。

マシュー・マコノヒーの演技は言うまでもなく素晴らしかったが、なんと言っても周りを固めるキャスト陣が抜群で、最高に楽しめた。
法廷物としての面白さは勿論だが、サスペンスとしての展開が素晴らしく、二転三転しながら騙し合いの様相を呈する展開に目が離せなかった。特にミックが追い込まれて行くのが最高でドキドキしながら楽しめるし、胸糞な犯人に対して弁護士としての頭脳と経験を生かし違法な展開で切り抜けるのは、観ていてスッキリするものが。
最初見た時は、リンカーン弁護士と言うタイトルを観て、弁護士だったリンカーン大統領と掛けているのかと思っていたが、まさかのリンカーンに乗る弁護士だったのは驚いた。だが最後まで見ているとエイブラハム・リンカーンとも掛かっている事に気付き、中々粋なタイトルだと感心してしまった。

コテコテのアメリカ作品的な法廷物で、テンポの良い作品だが、完全に自分のツボにハマるストーリーと展開に、最後までとても楽しめた。
マシュー・マコノヒーが好きならオススメで、ほぼ外さないとも思える作品。
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