山下耕作監督の『博奕打ち 総長賭博』路線のかっちり組まれた任侠もの。そのため展開は読めるがやはりの様式美を堪能出来て満足度は高め。鶴田浩二、高倉健、藤純子の主役級スターに菅原謙次、長門裕之、伊吹吾郎ら準主役級、敵役は遠藤辰雄、天津敏らお馴染みの面々、さらに桜町弘子やコメディリリーフとして藤山寛美が出ていたりとかなり豪華。健さんがなかなか出て来なくてやきもちさせられる。バタバタと消えゆく命。鶴田浩二が歌う主題歌の切なさと共に。
山下耕作×笠原和夫の実質的なラスト作品でもある。ホンを書けない笠原の苦悩が窺える。
