ピロロロロン

徳川の女帝 大奥のピロロロロンのレビュー・感想・評価

徳川の女帝 大奥(1988年製作の映画)
4.0
ロマンポルノが駄目になったからって再び普通の映画やれば入るって訳ないのに、ロッポニカなる恥ずかしい名前のシリーズ始めても上手くいくわけないのだ。

当初の予定より実際作られた本数は少ないようだが、その中でも最も入ったのが本作らしい。藤浦の言うこと全て間に受ける必要はないが、それに関しては多分事実なのだろう。ロマンポルノ止めても客が望んだのはやはりそういう映画ってことね。

藤浦は「鈴木則文より関本君の方が上手い」とも言ってるが、それもあながち過大評価ではないかも。ソクブン唯一のロマンポルノであった「ダビデの星」は確かに今一つだった。

普通の町娘が大奥に入って、お殿様に気に入られやがてトップに登り詰めてくっていう、ロマンポルノ初期の頃に小川節子主演で幾つも作られたようなパターンを踏襲しているが、内容よりも綺麗な映像の方に感心してしまう。

ロマンポルノに長く関わってた水野尾氏がカメラマンだけに、とにかく撮り方が丁寧である。セットも必要最小限だろうが、安っぽい感じはしない。この期に及んでもまだ日活撮影所の伝統が生きていたのがうれしい。

竹井みどりは「キャバレー日記」なわけだが、あれは従業員の縦社会を描いた体育会系の映画で、出来は悪くないけど、女優を引き立たせる類のものではなかった。本作の方が余程この人の魅力を引き出されている。

麻生かおりはワンカットだけアップで抜かれるのでわかるが、特別出演と表記されてる畑中葉子は一体何処に出てたのだろうか?
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