福福吉吉

レッド・ドラゴンの福福吉吉のレビュー・感想・評価

レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)
3.5
1980年、FBI捜査官ウィル・グレアムは、犯罪精神医学の権威ハンニバル・レクターの連続殺人事件を追い、レクターを逮捕するも重傷を負ってしまう。
3年後、FBIを退職したウィルのもとへ元上司のジャックから連続一家惨殺事件の捜査協力を依頼される。ウィルは渋々協力することになるも、それはレクターの再会を意味するものでもあった。
「羊たちの沈黙」の前日譚に当たる。

優秀過ぎるのも困ったものだ。殺されかけて退職したのに、退職した後も追いかけてくる上司とはどうなの?また、ウィルに依頼すれば後々レクターを利用できると見越している上司ジャックはかなりの強敵だ。
それはともかく、事件の猟奇性から捜査の糸口が見つからないウィルは、レクターに意見を求めに行く流れになり、このあたりのウィルとレクターのやりとりは「羊たちの沈黙」のクラリスとレクターのやりとりと同じで、親しげに見えて緊張感もある関係性が描かれていた。
犯人サイドの描写に結構時間を割いていて、犯人の幼少期のトラウマや自身の障害など犯人の人物像をできるだけ分かりやすくしていて良かった。また、猟奇的な部分と純粋な部分の葛藤もよく分かった。どうしてもレクターばかりに目が行きがちになるけれども、レクターを補助的にして、FBI対犯人を中心に据えて最後まで描き切っていて、それが良かったと思いました。
面白かったと思います。
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