レクター博士の危険領域に踏み混んでしまったFBI捜査官、刺されるも反撃からの逮捕に成功。退職の身ながら諸事情で現場に復帰するも難解な猟奇事件を紐解くために因縁のレクター博士に知恵を借りることに…。
クラリスとの邂逅前、レクター逮捕周辺の出来事を写した本作。クラリスに代わりレクターの対象となるFBI捜査官ウィル・グレアムを演じるはエドワート・ノートン。優しく勇敢で良い奴がすぎる人物の独自捜査における有能描写や段々と曇って行く様子がイイです。内容はレクターの助言を借りながら猟奇犯を追い詰めるという前前作の形式に戻るようで、かなり癖の強い一筋縄でいかない展開。レクター博士が好き放題掻き回してくれるトリッキーさが面白く、本作猟奇犯であるダラハイドの過去描写、現在の実生活描写が多く、裏主人公と言ってもあながち間違いはないでしょう。
「羊たちの沈黙」のチルトン博士(アンソニーヒールド続投!)も登場。羊〜の頃と比べ時系列的にビジュアルに若干厳しいものを感じると同時にアンソニーホプキンスの変わらなさに改めて溜息をつきました。