ShigeakiMiyano

レッド・ドラゴンのShigeakiMiyanoのレビュー・感想・評価

レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)
3.0
T・ハリス著の「ハンニバル・レクター」
シリーズの最初の一冊の映像化ですが
今作以前に「刑事グラハム/凍りついた
欲望」ってタイトルで映画化されてます
( 後に「羊たちの沈黙」が大ヒットした
影響で「レッド・ドラゴン/レクター
博士の沈黙」と言う奇怪なモノに変更
させられたのは有名な話 )

著名な精神科医で博識、社交界でも
その名が知れ渡るほどの名士だった
レクター博士の正体はこの世で最も
危険な殺人者だった!
無慈悲な連続殺人鬼でありながら
多くの観客を魅了してきた名ヴィランは
名優A・ホプキンスの当たり役ですね
この前年に公開の「ハンニバル」では
彼を軸に物語が進みますが…
「羊たち・・」と今作は完全に脇役です
なのにこれだけ印象深いのはやはり
キャラクターに魅力があったからですね

そのレクター博士を冷たい石積みの牢獄
へ送り込んだグレアムFBI捜査官がを
個性派E・ノートンが演じています

瀕死の重傷を負いFBIをリタイアしていた
グレアムでしたが、満月の夜に起こる
連続一家殺害の捜査協力を受けるところ
から新たなストーリーが始まります
訪れるのが捜査主任クロフォードですが
「羊たち・・」のS・グレンと今回の
H・カイテル、ちょっと対照的な印象の
役者さんが演じていて好みが分かれそう

自らを「レッドドラゴン」へと進化させる
べく凶悪な殺人を繰り返す狂人(?)
ダラハイドをR・ファインズ
そんな彼と心を交わすキーパーソン
盲目の女性をE・ワトソン
スクープ狙いのゴシップ誌の記者を
オスカー俳優P・S・ホフマンと
脇役の豪華さに驚かされます

FBIと連続殺人鬼そしてレクター博士の
三つ巴の攻防戦を原作のテイストを
崩さず描いていて緊張感はラストまで
一瞬も緩まず進んでいきます
獄中にいながらも大きな影響力を与える
レクター博士の鋭い洞察力や狡猾さが
目立ってしまうのはやはりホプキンスの
オーラが段違いだからですかね
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