熊井啓×井上光晴(ゆきゆきて神軍の原一男が映画にした小説家)×ATG
こんな取り合わせ、もー怖いもんしかできあがらんやろ!
米軍基地のある佐世保で町医者が目撃する日本の暗部。
部落、朝鮮、被爆者とおのおのが差別しあう世界。
町医者は何もできない、しない只目をそむけるのみ。
漫画か色恋しか映画化されなくなった今では考えられないよなあ。
けど、昔は映画でしか出来ない内容の映画ってあったよなあ。
説教臭い映画ではない。
しかし、「俺たちに明日はない」を凌ぐトラウマになりそうな表現が。
宇野重吉VS北林谷栄の後に続くそのシーンは驚愕でしかない。
低予算ながらここぞと必殺技のように繰り出される移動撮影やクレーン撮影。
そうゆう軽やかな撮影しないと押しつぶされそうな内容。
顔を手で覆ってはいけない。しっかり見つめないと。