Dio

レインマンのDioのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.2
いやー堪能した。
王道オールドアメリカンロードムビー。
この時代のロードムビーの何が好きかって基本的な骨子はいつも同じで、偏見や凝り固まった考え方が旅と共に、時間と共に、徐々に変化していく様、それが堪らない。
「常識」とは18歳までに積み上げられた先入観の推積物に過ぎない、とお偉い誰かさんが言っていたが、まさにその通りだねってこういう映画をみて再認識出来る。自分も常に認識を改めて生きていたいものだ。

閑話休題。

個人的にはこの作品は好きだけど、人によってはチャーリーがレイに対する気持ちの変化の起点をどうとらえるかによって評価が分かれそうな作品。
その表面的な変化はカジノでの場面でよく現れていたと思う。
例えば、守銭奴が金の種(カジノへの裏技)を見つけて大金をせしめたからと思うか、
例えば、自閉症(というよりサヴァン症)への理解が進む、認識を改めること、もっと言えば「個性」としての認識への変換の機会としてカジノでのやり取りがあった、と思うか。
チャーリーへの印象は全く違ってくる。
僕は都合よく後者として思って見ていたいし、だからこそチャーリーとレイは「繋がる」ことが出来たのだと思う。

20th Mar 2016
Dio

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