このレビューはネタバレを含みます
数多いバディ作品の中でも傑作の一つ。
B.レヴィンソン監督入魂の一作。
自閉症の男とそれを厄介者扱いする弟を真面目に愚直に描いています。
アメリカの良心を描くのを得意とする監督ですが、テーマに基づく脚本と出演俳優の演技力により、ワンランク上のレベルに昇華しています。
特にD.ホフマンの演技の破壊力はすごいですね。健常者である側から見て『身近にこんな人がいたら、ほんと大変だなぁ…。』ときちんと思わせる演技です。
チャーリーの出来心からカジノで一儲けしようとするくだりは、少し笑いがあっても良い感じがしますが、真面目にストレートに描いてしまう。そこがレヴィンソン監督らしいです。
またラストも、大袈裟なお涙頂戴的な演出はなく、わりとあっさりした別れなのも良いですね。