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レインマンのaeuのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.5

なぜだか今の今まで観ていなくて、そしてなぜだか結構新しめの作品だと勘違いしていたので(本当になぜ)、第一声に「トム・クルーズ若っ!!!」ってなりました←←


もう、、、素晴らしかった。

そもそもロードムービーが好きなので、まず移り変わるアメリカの景色と音楽に、某ねずみーシーに居るようなワクワク感があった♪⁎˚♫(想像の規模がチンケなのは勘弁を...)


ストーリーもとても良かった。

私はサヴァン症候群や自閉症に関しての知識がないので、きっと安易な考えかもしれないけれど
当初の目的はどうであれ、最初からレイモンドに対して真っ直ぐぶつかって特別扱いはしなかったチャーリーの態度が、私はなんだか良かったんじゃないかなって感じた。単に性格上繊細な対応ができなかっただけかもしれないけど(笑)
観ていて『最強のふたり』を思い出した。

最初は300万ドルの為に一緒にいたけれど、私たちが日々家族と一緒に過ごしているように、旅を続ける中でいつの間にかチャーリーにとってレイモンドと一緒に生きて行くこと自体が当然になっているような様が、とても感慨深くて温かかった。


【以下ネタバレ有】


この作品のなにが素晴らしいと思うかって、物語の結びの部分の美しさ。
綺麗事ではなくてリアルな、だけど確かに温かくて美しい、そんなエンディングが私好みでした。

どこかで、きっと最後には「何か処方薬を飲んでる?」って言ってくれたりとか、自分と一緒に居ることを選んでくれたりとか、あるんじゃないかなって思ってしまうような淡い期待に、安易に応えないリアルさ。

一瞬嬉しく思ってしまった「yeah」も理解してくれていたわけではなくて、この先一緒にいられるかどうかも相変わらず興味はなくて、このままいなくなっても多分気が付かなくて、それよりも決まった時間のテレビが大事で・・・。

もう色々、どこまで解っているのかもわかんないけど、でもだけど。
やっぱり、愛ってのは間違いなく伝わるんだなって、すごくすごく感じた。


子どもの頃チャーリーが怖くて寂しかった時に心の支えになってくれた「レインマン」のように、
レイモンドが怖くて不安な時に名を呼ぶ「メインマン」の1人にチャーリーがなれた事。
一緒に旅した時間がきっとレイモンドにとっても人生のかけがえのない楽しい1ページになったであろう事。
大切な兄弟ができた事。

あからさまなhappy endではないから、はたから見たらなんにも変わっていないような僅かな変化、だけど彼らにとっては紛れもなくHappyな結末だろうと思う。

障がいのある人を演じるのも、障がいがある身で演じるのも大変なことだろうに、やっぱりダスティン・ホフマンもトム・クルーズも素晴らしい俳優さんだ。
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