福福吉吉

ハイ・クライムズの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ハイ・クライムズ(2002年製作の映画)
3.0
◆あらすじ◆
弁護士のクレアは夫のトムと共に幸せに暮らしていました。ある日、2人の家に強盗が入り、警察が捜査していく中でトムが元海兵隊員で過去に一般市民を殺害したことが判明し、FBIに逮捕され、軍事裁判にかけられることになった。クレアはトムの弁護に立ち、軍事裁判を熟知している弁護士のチャーリーの力を借りる。しかし、クレアは軍の理不尽な妨害工作に苦戦していき...。

◆感想◆
一般の弁護士が軍事裁判での奮闘する様子を描いた作品であるとともに、軍の歪んだ防衛意識の強さを感じさせる作品ともなっています。また、過去の事件についての真相を探っていく展開は緊迫感に満ちていて、最後まで分からない面白さがありました。

弁護士のクレア(アシュレイ・ジャッド)は優秀な弁護士であり、それとともに夫のトムとの関係も良好で子供の誕生を待ちわびる人物として好感の持てるキャラクターになっていました。しかし、トムがFBIに逮捕されてから、トムの過去を知ることになり、クレアは夫に対して疑いを持ちながらもトムの無罪を勝ち取るべく行動に移します。クレアの心情の変化がしっかりと本作では描かれており、感情移入できるキャラクターでした。

そして、クレアの裁判のパートナーとなるチャーリー(モーガン・フリーマン)は飄々としていて、どこか危なっかしい印象がありながら、特殊な軍事裁判にしっかり対応していき、また、クレアの心の支えになってくれる温かいキャラクターになっていました。彼の存在がストーリーに良い意味で緩みを持たせていて、軽重のバランスを持たせていたと思います。

ストーリーとして、軍事裁判とそのためのクレアたちの調査が交互に進展していくのでテンポが良く、しっかり緩急がついていました。法廷での攻防はほとんど無く、裁判外でのクレアと軍部の攻防が主となっていたので、法廷劇を期待していると期待外れになると思います。

ラストはあまり好みではありませんでした。それまでの展開が無かったことにされたようで違和感しかなかったです。

思っていたほどでは無かったですが、普通に面白かったと思います。

鑑賞日:2023年12月24日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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