アキヒロ

ゴジラ対ヘドラのアキヒロのレビュー・感想・評価

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)
3.5
ゴジラは時代を映す鏡。
本作は環境問題・公害が騒がれ出した頃のゴジラ作品で、海洋汚染によってヘドロから生まれた"ヘドラ"と戦うゴジラを描いている。
それすなわち環境問題と戦う人類という構造を持っている。

今作のゴジラはすでに悪(怪獣)と戦うヒーローとしての下地ができており、冒頭で少年がゴジラのソフビ人形を持ちながら「ゴジラはヒーローだもん」と漏らす。

"ヘドラ"という怪獣一匹を描き出すことに重点を置いており、最初のオタマジャクシの立体から、二つから一つに合体するアニメーションのオタマジャクシの表現などさまざまな技法が駆使され、重厚感が高まっている。

核実験によって生まれたゴジラもある種汚染によって生まれた存在であり、それがヘドラと戦うという構図はやや皮肉めいている。
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