センカン

ゴジラ対ヘドラのセンカンのレビュー・感想・評価

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)
3.8
ゴ「シリアス過ぎて最後ふざけちゃった…」

ここ何作かの作風とは打って変わってシリアス。高度経済成長期の時代を背景に公害をテーマにした物語。ストーリーの面白さもさる事ながら怪獣バトルのシーンも満載、ヘドラ自体が複数形態持ってる事もあってVSシリーズながら戦闘の見せ方も変化があって見応えあります。
ヘドラの被害描写がシリーズ屈指のエグさで、空を通るだけで空気汚染で倒れる、直で通過されると白骨化、主人公達も顔ドロドロになるという凄い描き方。公害の悲惨さをこの映画で伝えるって目的は十二分に達成していたと思います。

ラストは天下のゴジラ様が人間側の手も借りてヘドラを粉砕…っと言いたいところですが、どちらかというとゴジラが爪の甘い人間のフォローをして決着をつけた感じです。公害のツケを自然(ゴジラ)に払わさてるって暗示のようで考えさせる終わり方。
…そうしんみりしたいとこなのですが、ちょっとゴジラのフォローが手厚過ぎます笑。
ゴジラさんヘドラの構造と人間側の対策兵器を秒で理解し、ヘドラにトドメを刺すのに利用、最後まで逃亡を図るヘドラを捕まえてもっかい持って帰って再利用、もうヘドラだけにゴミ処理的な感覚で働いてるゴジラさんがもう面白い。でもここまでのシリアス感との差でなんじゃこりゃです。

そして後にも先にもこの作品だけで使用されるゴジラの飛行モード。もう形状がヤバいのなんの。ガメラに触発されたのかあまりにも無理な体勢で空飛んでて笑えます。

この終盤のアホっぽい流れがなければ4.0付けれた気がします笑
それくらい脚本は良かった。

点数内訳
世界観:3.5
ストーリー:3.5
キャラ:4.0
音:4.0
映像:4.0
スコア:3.8
センカン

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