ほーりー

ゴジラ対ヘドラのほーりーのレビュー・感想・評価

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)
3.7
ずっとあの歌の歌詞を"パラジウム"だと思っていた。"バナジウム"だったのね。

小さい頃、ビデオでこの映画を観て一発で「水銀、コバルト、カドミウム 鉛、硫酸、オキシダン♪」って覚えた。

学生時代に元素表をこのメロディで覚えられないものかと思ったけど語呂が悪くて断念したことがある😅

『ゴジラ対ヘドラ』。ヘドロを養分とする公害怪獣ヘドラとの文字通り死闘を描いたゴジラシリーズの問題作のひとつ。

人間がドロドロに溶けてしまう硫酸ミストのシーンは月並みだが小さい時に物凄いトラウマになった。

久々に観たが幼い時に観た印象よりもさらに不思議な映画という感じがした。

まず時間配分が変で、最後の富士山麓での戦いに物語の約半分の40分近く割いている。そのくせ前半は恐ろしく飛ばして、ヘドラが水中棲息期~上陸期~飛行期までを一気に描いている。

もっと序盤を丁寧に描いても良かったのではと思う。

ラストの電極作戦の自衛隊のグダグダぶりも何だかなぁ。反権力のスタンスで描いているからこういう扱いなのかもしれないが。

あと問題のゴジラ飛行シーンについては小さい頃は正直違和感がなかったのだが、再見するとちょっと吹き出してしまった😅

山内明扮する博士、ゴジラ、ヘドラがいずれも片目を失っているのも製作者の意図が感じられる。

人間は時には環境を破壊するヘドラにもなり、また時には環境を守るゴジラにもなることを暗示してるかのよう。

■映画 DATA==========================
監督:坂野義光
脚本:坂野義光/馬淵薫
製作:田中友幸
音楽:眞鍋理一郎
撮影:真野田陽一
公開:1971年7月24日(日)
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