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かげろう笠のchiyoのレビュー・感想・評価

かげろう笠(1959年製作の映画)
3.5
2022/1/3
旅の途中で目が見えない菊姫の難を救い、一緒に江戸に行くことになった弥太郎。チャップリン「街の灯」を彷彿とさせる作りで、身分の違いもあってラストはしんみりと切ない。が、弥太郎演じる長谷川一夫、菊姫演じる香川京子の年齢差が大きく、あまりロマンスを感じられなかったのが残念。それでも、目の治療のために真っ当な仕事に就く弥太郎が健気で、そんな弥太郎に惹かれていく菊姫が可愛い。さらに、新珠三千代演じるおしげがすこぶる綺麗。菊姫に対する優しさ、弥太郎への告白が粋で、見事にハマリ役だった。また、菊姫が妄想する弥太郎が思いっきり美化されているのが面白く、そのシーンが長谷川一夫の見せ場でもある。対する香川京子は目隠しをしての琴が素晴らしく、緊張感と感情が高揚する。
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