厳格なピアノ教師と、彼女に翻弄される生徒との倒錯した愛情を描いたドラマ映画。
2022年227本目。
カンヌ国際映画祭グランプリを受賞したミヒャエル・ハネケ監督作品です。気持ち悪さも強いですが、それでもやはり人間の本質を突いているからか、引き込まれるものがありました。エリカの抑圧された欲望が爆発するシーンなんかは、流石に彼女が気の毒になりました。
歪んだ愛の表現にも色々とあるかと思いますが、ハネケ監督の変態的表現はやはり凄まじい熱量で衝撃的でした。イザベル・ユペールの女優魂にも拍手を送りたいです。岡本太郎の「芸術とは本来人を不快にするもの」との趣旨の名言を思い出しました。