ぽち

ピアニストのぽちのレビュー・感想・評価

ピアニスト(2001年製作の映画)
3.4
あまりにハイレベルな性癖で、とても共感はできないが、ここまで特殊なキャラクターを徹底的に描いているのには感心する。

原作小説もその大胆な性描写で話題になったのだが、今作も大胆でR-15指定。
でも、直接的なヌードなどはほとんどなく、演出や見せ方でエロティシズムを表現しているのはさすがミヒャエル監督だ。

それにしても主役のヒロインの行動原理がほとんど理解できない。
思いっきり想像力を駆使して、わずかに理解できる程度。
解説などには精神分析的に成立しているという事だが、一般人には理解できないだろう。

今の時代だと、ここまでこじれた女にロックオンされた男に同情してしまうし、普通なら速攻で逃げるのが得策だろう。

理解はできないものの、妙にリアリティのあるキャラで、その監督の手腕を眺めるぐらいしかできない。
後味の悪い放り投げたラストでミヒャエル監督らしさを感じて、逆に安心してしまった作品。



余談。
マザコン、メンヘラ、Mと三拍子そろったとんでも女だが、今作では演じたイザベルが撮影当時50歳ぐらいだったので、かなりイタイ女性になってしまったが、原作では36歳設定。

この違いは大きいぞ。36歳でこの性癖、性格ならギリいけそうな気もする。笑

さて、想像力を駆使して、どうにか理解しようとすると・・・

中学生ぐらいの女の子が、恋に恋して空想の中で夢のような恋愛をシミュレーションしていました。
実際に男の子から告られたら舞い上がってしまい、そのシミュレーション通りに恋を勧めようと手紙を書いたが、ドン引きされた。

ってのをガッツリ「M」のあぶない40代おばさんがやっちまった、って感じじゃないのかなぁ・・・
ぽち

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