バンバンビガロ

ビッグ・トレイルのバンバンビガロのレビュー・感想・評価

ビッグ・トレイル(1930年製作の映画)
3.0
ラオール・ウォルシュ監督、若きジョン・ウェイン主演による西部劇。
新天地オレゴンへと向かう西部開拓団の旅を描く映画で、荒野の冒険、インディアンの襲撃、親友の敵討ち、ヒロインとのロマンスといかにも西部劇的な内容盛りだくさんの大作。
サイレント映画からトーキーへの過渡期的な演出ではあるが、かなりのマンパワーが費やされたと思われる映像は辛く厳しい西部への旅に強い説得力を与えていて見ごたえがある。
1930年の作品でありながら先住民の描写は後年の作品群と比べてもバランスが取れていて、単なる野蛮人ではなく荒野を生きる術にたけた存在として友好を結んだり、土地への侵入をめぐって争ったりと、現実的なラインでうまく描けていると思う。
現代的な目線で見るとヒロインを含め西部への危険な旅に出る人々の動機がほとんど説明されないというのが意外なところで、人々がどのような背景を持っていたかに関わらず、未開の地を自らの意思と力で切り開いていくフロンティアスピリットそのものを称えるための映画であったということだろうか。
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