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シンドラーのリストのまのネタバレレビュー・内容・結末

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

過去一重くて苦しいと感じた作品だった。
3時間15分という尺がそうさせてるのかもしれないけど。
泣けるとかいうレベルではなく、観ていてとても苦しくなる。正直目を背けたくなってしまうし、実際何度も止めながら鑑賞したくらい。

ラストでシンドラーが指輪を落としてしまい、もっと助けられたはずだと泣き崩れるシーンは彼の感情的で人間らしい姿があらわになって、涙なしには見られなかった。

ユダヤ教から派生したキリスト教が独立し、信仰の違いという理由から根付いたユダヤ人差別。それが次第に極端な歪んだ思想に肥大化し、深く根付いた反ユダヤ主義を利用したヒトラー。
大虐殺に値する罪を彼らがしてきただろうか。冷酷無慈悲で血も涙もないヒトラー然りナチ党員、はたまた戦争がそうさせたのか。結局は深く根付いてきた思想、教育、歴史という名の差別が、罪もない無力なユダヤ人を人間以下の扱いにしてきた。○○教なんてと思ってしまったのが正直なところ。

一方でシンドラーのように、危険を承知でユダヤ人に協力した人々がいたのも事実。思想を信じて人種に偏見を持つのではなく、せめて、目の前にいる1人の人を対等な人間として尊重できる者であり続けたいと思えた。
ま