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シンドラーのリストのyokoのネタバレレビュー・内容・結末

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

中学生以来、十数年ぶりに鑑賞。
赤いコートの女の子と、最後のカラーになるシンドラーのユダヤ人たちのシーン以外ほとんど忘れていた。。。

シンドラーももともとは別にユダヤ人が好きだったわけでもなんでもなくて、ただビジネスマンとして安価な労働力で儲けを最大限に出したかっただけ。
シュターンはじめユダヤ人たちと仕事を通して関わるうちに、彼らはナチ党が定めたような人間以下の存在でなく自分たちと同じく人間なのだと気付いただけ。
「だけ」なのだけれど、それがゲートたちのようなナチ党員との最大の違いだよね。
ゲートもヘレンとの関係の中できっと気付くチャンスはあったのだろうけれど、それはシンドラーとゲートの人間性の違いなのかな。
もしかしたら、どれだけナチ党のプロパガンダに洗脳されていたのかの違いなのかもしれない。
自分が当たり前と思っている常識が誰かに刷り込まれたものなのかも、いつか自分も誰かに思想を植え付けられてしまうかも、と怖くなる。
最初のパーティーのシーンでカルロス・ガルデルの"Por Una Cabeza(首の差で)"が流れているけれど、本当に"首の差"の違いなのかな。

シンドラーはユダヤ人たちのためにリスト(Schindler's List)を作って、最後はその1100人のユダヤ人たちがシンドラーのためにリスト(List for Schindler)を作ってくれて、シンドラーは何か見返りがほしくてやったことではなかったはずだけど、人と人の思いやりのやりとりにちょっとめがしらが熱くなった。
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