劇中、シンドラーを好人物として描いていないのがいい。
実際の彼もまた、ひとりの人間臭い人物だということを知らされる。
ドキュメンタリータッチのモノクローム映像が、史実の重さを訴え掛ける。
収容所所長アーモン・ゲートによる鬼畜の所業。
ユダヤ人狩りのおぞましい光景。
モノクロの中の赤いコートの少女。
脳裏にこびりつく様な、余りにも衝撃的な場面の数々。
ユダヤ人を乗せた列車を傍観する、何げない子供の仕草もその無邪気さゆえに残酷だ。
ヴァイオリンによる哀切のテーマ曲も印象的。
多くの人に観てもらいたい作品だと思う。