りんごチャン

フール・フォア・ラブのりんごチャンのレビュー・感想・評価

フール・フォア・ラブ(1985年製作の映画)
3.8
久しぶりにロバート・アルトマンを。

いつも先が読めないアルトマン作品だけどこれもまた…と言ってもサム・シェパード脚本の舞台劇の映画化とか。調べると日本でもチラホラ舞台化されているようなので定評ある脚本には間違いなさそう。

何かの映画で見たことあるよな荒野のモーテル。そこで暮らす女とその親父。女に会いに、大型トレーラーでやって来る男と緑のDATSUN(か、かわいい!)でやって来る男。この四人が出揃うまで女とトレーラー男の痴話喧嘩を延々と見せられる。

えぇ⁈なタネ明かしに至るまでが長く、ハテナマーク大量生産で我慢を強いられるけど、ハリー親父の魅力がフル発揮する後半は話が一気に加速。もう暴走の域へ。場所を変えて同じことを一生続けてそうなラストで定石の置いてけぼりを喰らうのであった。腐れ縁ならぬ腐れ◯縁。

破れたドアにカギを掛けるだとかクスッとするさり気ない演出は流石。でも小さな女の子の演出が無表情で儚げでいちばん印象に残った。