公開時、映画館で観た記憶があるが約20年前ということもあり、内容をほとんど覚えておらず、ふと観てみようと思った。めちゃめちゃ面白かったし、とにかく完成度が高い。
公開当時小学生だった私は、おそらく、ただマックィーンが"レースに勝つ"までのストーリーを描いた映画という見方をしていただろう。あとはせいぜいメーターの友達思いのキャラクターに感動したくらいだ。
大人になり、この映画を観るとサリーやドックハドソンのキャラクターに心を大きく動かされる。大人であれば誰もが持つであろう後悔に近い郷愁の気持ちを感じざるを得ない。その気持ちを持った中でマックィーンとどう接するのか、逆に、若くて勢いのあるマックィーンの行動が自身の過去に何かしら引っかかっているラジエータースプリングスの皆の100%前向きに踏み出せていない現状に対して"このままでいいのか？"と変化のきっかけを与えているようであった。
全体的には、ストーリー展開も緻密に作られており、没入して楽しめた。また大人だから笑えるギャグもあり、子どもから大人まで皆が楽しめ、鑑賞後に何かを感じられるように作られていた。
