米国上院議員選挙における選対戦略の裏側
ほぼ半世紀も前の映画。それだけに現代のもっと高度に洗練された選挙戦にすんなり適用はできないだろうが、それでも米国選挙対策チームの本質的姿勢を伺うという点で非常に興味深い内容だった。
何よりレッドフォードの均整の取れた男前っぷりは同性から見ても見事としか言いようがない。
そんな彼が候補者で9割以上彼を映し出していれば、筋の流れ的に選挙にもそりゃ勝つわなぁ。笑
しかし、だからこそ中盤以降ちょっとだらけモードになった感は否めない。はっきり言えば彼の顔と演説に食傷し飽きてしまった。
白熱ムード演出の為なら相手候補もせめて3割程度は描写すべきだったと思うが、本作の主眼が選対戦略の裏側描写にあったようなので致し方なしか。
ただ、選挙勝利後に空白状態になってしまったのかレッドフォードが選対チーム主任に「俺はこれから何をすればいい?」と言っていた場面にはこちらも空虚さを感じないわけにはいかなかった(見疲れしていたのでなおさら)。
決してすべて言いなりというわけではなかったが、それでも自分の弱点を指摘され、対策メモを丸暗記させられるなど操り人形的な場面もあったので、あの選挙後の空虚状態にも凡人なりに共感できた次第。
3.5の三ツ星
002010