がちゃん

東京ジョーのがちゃんのレビュー・感想・評価

東京ジョー(1949年製作の映画)
2.7
1949年、米軍の空軍パイロットとして従軍していたジョー(ハンフリー・ボガード)が、8年ぶりに日本に帰ってきた。

彼は戦前、銀座で「TOKYO JOE]というレストランを経営していたのだ。

ジョーは旧友イトーと会い、かつての妻と娘が生きていることを知る。

だが、かつての妻は別の男と再婚しており、戦時中、反米プロバガンダ放送をしていたということで、キムラ男爵から弱みをつかまれていた。

ジョーはキムラ男爵と密談し、かつての妻のことを秘密にすることを条件に、韓国から犯罪者を脱出させる計画に参加する。

そんな折、娘ターニャが誘拐され・・・

まあ、見事に“フジヤマ・ゲイシャ”の世界観です。
オープニングから富士山がドーンと大写しになったところから、嫌な予感はしていたのですが・・・
日本人にとってはコメディととらえたほうが、ショックが少なくていいかも。

ボギーのたどたどしい日本語、旧友との再会にいきなり店の中で柔道を始める。責任の取り方は切腹・・・とやれやれです。

日本人の女中がしゃべるたびに、笑いがこみあげそうになるし、秘密の物資輸送が冷凍カエルだったりするのにも、サスペンスの核になるはずなのに苦笑するしかないのも辛い。

元妻とのロマンスシーンを、一生懸命演じているため、余計にそういうおかしな場面が目立ってしまう。

ストーリーも、スパイが暗躍したり寝返ったりと、一筋縄でいかないので途中よくわからなくなる。

ボギーは、日本舞台版「カサブランカ」をやりたかったのかなとも感じられる。

まあ、珍品としての価値は十分認めましょう。
映画を大きな心で受け入れてくれる方におススメです。
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