両儀式と黒桐幹也の出会いの頃のお話。
近隣で起きている連続殺人事件の容疑者として浮上するヒロインと、そのヒロインの無実を信じ抜く主人公。
今にして思えば、「中二病」と揶揄されてしまうであろう、思想と哲学をもった作品だけれども、これは嫌いではない。静謐さと正義感。血の赤と雪の白。ヒロインを信じる思いのまっすぐさ。そういったものが、もう眩しくて眩しくて…
「僕は死にたくない…」「わたしはお前を犯(ころ)したい」のやり取りなど、、、ぴぴぴ!って鳴き声が出てしまう。
あと、前世紀に描かれた物語では、しばしば「家の前で張り込みをする」というシーンが、主人公の思いの強さとして描かれるけれど、現在では、一発でストーカー呼ばわりされて、前科者になるやつだよなあなんてことを思った。
二重人格を物語のモチーフとして使われているけれど、懐かしい…これも全世界的に流行りましたよね。