円柱野郎

劇場版 空の境界/第二章 殺人考察(前)の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

シリーズの時系列的には一番最初の話。
…だが一見にはさらにややこしい感じになったw
式には識という別人格があって、式の殺人衝動を解放しているが、そもそも式が殺したいのは識で云々。
話的には“自己”と“他者”というところにテーマは集約するが、まあ第一章もそうだけど思春期の精神構造を分解して再構築している様な話だね。
式と識と黒桐…、他者への拒絶と興味と受容…、面白い関係性だけど俺の世代だと「新世紀エヴァンゲリオン」を思い浮かべなくもない。

まあそれはそれとして、識の話は第一章の世界観を補完するものと言うよりは、キャラクターの設定を深く掘り下げつつある助走の様な話なので、観ている方としては理解し切れぬまま話に引っ張り込まれた感じはある。
この話のラストが第一章と直結しているわけでなく、クライマックス後に式が入院している時代まで話が飛ぶので、やっぱり設定を分かってないと分かりにくい気もするが。
正直、そういう点で消化不良気味と言えばそうかもしれないけど、分からないなりの興味は湧くので個人的には良いかな。

ちなみにエンドクレジット後に意味深なカットがいくつか続いてタイトルが出るけど、ここが一番分からないw
きっと二周目には分かっているのだろうが。
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