TEL

劇場版 空の境界/第二章 殺人考察(前)のTELのレビュー・感想・評価

4.1
<物語のスタート地点>

7章構成の「空の境界」、第2章の「殺人考察(前)」が時系列上一番初めの話になります。両儀式、黒桐幹也の高校時代のお話ですね。

高校時代の式が可愛いんですよ。若干幼さを残した顔立ちもあれば真剣を用いて修行する凛々しさも観ることができます。また幹也も式のことが気になりつつも式の以上とも言える行動に目が離せなくなっていき…という展開が恐ろしくも哀しいわけで。

また、式の持つ特殊な人間性とも言うんでしょうか。それが見え隠れしつつ幹也を翻弄する場面、第2章の中でもとにかく重要だと思います。中盤辺りに出てくるこの場面を起点にどんどん物語は静かに激しく進んでいくんです。

といったように、高校生という多感な時代に静かに大きな事件を目の当たりにしていく二人の男女。そして大きな事件後の話が今後の章へと繋がっていく演出の面白さ、上手いなぁって感じます。

第2章は空の境界という物語をしっかり理解するための重要な章だと思います。空の境界にハマるためにも必ず観てほしい、そんな作品です。
TEL

TEL