喜連川風連

陸軍中野学校の喜連川風連のレビュー・感想・評価

陸軍中野学校(1966年製作の映画)
4.0
日本のスパイ映画。

画面を埋め尽くす濃い顔!緻密に計算された画面作りと役者の動きで全く飽きない。

今の日本映画にこのタイプの映画を作れるだろうか?

主演の市川雷蔵は、今で言う塩顔系イケメンといったところか。

007のような派手なアクションは無くとも、骨太の脚本で魅せる。脚本家のの星川清司は、直木賞とイタリアの脚本賞に輝いた珍しい才能だ。

最初期、軍人への理想に燃えた若者たちが、それに反対する仲間を追い込んで殺すまでに変貌していく。

ロシア革命、連合赤軍、オウム真理教でも見られた人間の真理なのかもしれない。

自分でまいた種が巡り巡って自分を苦しめる。因果応報と愛が複雑に絡み合った良作。
喜連川風連

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