ゴン吉

眠狂四郎無頼控 魔性の肌のゴン吉のレビュー・感想・評価

眠狂四郎無頼控 魔性の肌(1967年製作の映画)
3.9
円月殺法を得意とする浪人剣士の活躍を描いた時代劇「眠狂四郎」シリーズ第九弾。

市川雷蔵が主演、鰐淵晴子がヒロインを演じ、久保菜穂子、渚まゆみ、香山恵子、小柳圭子らが共演。
原作は柴田錬三郎の小説。 

島原の乱でポルトガルから天草四郎に贈られた秘宝の”黄金のマリア像”。これまで闕所物奉行が管理してきたが、京の公卿に献上することなり、京に運ぶことになる。しかし島原の乱の残党・黒指党がマリア像を狙っていたため、奉行は眠狂四郎(市川雷蔵)にそれを守って欲しいと頼む。狂四郎は奉行の娘(鰐淵晴子)の操を代償として護送することになるが…

狂四郎が江戸を旅立ち京に向かうロードムービー。
マリア像をめぐって多くの女の運命が交差する。
狂四郎の母(小柳圭子)、的場の女将(久保菜穂子)、奉行の娘(鰐淵晴子)、奉行の妻(木村俊恵)、三味線の角付けの女、黒指党の侍の妻、毒湯の岩風呂の女(渚まゆみ)、賭博場の女、飛び道具を持った尼僧(香山恵子)など狂四郎に関わった女たちが次々と死んでいく。
本作では狂四郎が二刀流を使うので注目です。
クライマックスではもちろん狂四郎の円月殺法が、ジアボエを神と崇拝する黒指党首を斬り裂く。
「俺のきれ息の根を絶つ これが同じ星の下に生まれたせめてもの情けと知れ 円月殺法 ジアボエの土産によく見ておけ」
果たしてマリア像は京の公卿に無事届けられるのか?
「暗い運命を背負った 宿命のこの辿るのは所詮はこの一本道 むしろ ちさ殿にふさわしい野辺の送りかもしれん」  

2023.7 BS12で鑑賞
2023.3 BS12で鑑賞
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