母親の病気をきっかけに、ばらばらだった家族がクリスマスを迎えるために集まった数日間のお話。群像劇。
家族間の複雑な感情の揺れ動きを通して、それぞれが悩みや不安を抱えながら生きていることが明らかになります。
姉と弟の確執、母親と息子の関係から「家族」というものの厄介さ、だけど「家族」という切っても切れない絆なんかを感じました。
分かり合えなくても、赦すことや愛することは出来るのかもしれない。と、考えたり。
一家のはみ出し者であるアンリを演じたマチュー・アマルリックさんが、出てくるだけで画面が生き生きとしたものになっていて魅力的でした。
アンリは、不器用で情けないダメ男。私は好きでしたが 笑。
ある人にとって受け入れ難い存在、でも別の人にとっては、救いになるような存在として描かれていておもしろい。私もなんだか救われた気がしました。
人って目に見えなくても絶えず少しずつ変化していて、人間関係だって形が変わっていく。ずっと変わらないものなんてない。
自分の思い一つで良くも悪くも変わってゆくものなんじゃないかな。
散漫なレビューになりましたが、素晴らしい作品でした。