うにたべたい

キングコングの逆襲のうにたべたいのレビュー・感想・評価

キングコングの逆襲(1967年製作の映画)
3.4
キングコングの版権元から5年間のキングコングを使用する許可を購入した東映が、前作キングコング対ゴジラから5年後 、権利が喪失するギリギリで発表した作品。
キングコングが主役の邦画で、ゴジラは登場しません。

悪の天才科学者「ドクター・フー」は某国の女スパイ「マダム・ピラニア」の依頼で、究極の核兵器素材である"エレメントX"を採掘するため、キングコングをモデルにしたメカニコングを開発する。
だが、エレメントXの想定外量の磁気によりメカニコングは動作を止め、作戦は失敗となる。
既に某国から多額の資金を受けていたドクター・フーは、キングコングを攫って、直接エレメントXを採掘させることを企む。
一方で石油探査に向かっていたエクスプロアー号のクルーは、南海のモンド島でキングコングと遭遇した、というストーリー。
わかりやすく、また展開のテンポが良いため、なかなか楽しめました。
ストーリー的には今見ても問題なく楽しめる、良作だと思います。

キングコングとして見ると、イロモノ感がある気がしますが、あまり知られていない気がしますが本作のキングコングは、アニメ版のキングコングに近い内容となっていて、登場するドクター・フーやメカニコングはアニメからのキャラクターだったりします。
本作でキングコングは"正義の怪獣"として描かれていますが、それはアニメのキングコングと同様の設定なので、そこを知らない場合、キングコングの逆襲での独自設定かと誤解が発生しがちです。

なお、前作キングコング対ゴジラと本作で話的な繋がりは無いです。
とはいえ、前作を見たのがもう随分昔で、内容をだいぶ忘れているので、もう一度見なければと思います。

メカニコングのデザインはアメリカ人によるものですが、個人的にはかなり好きなデザインです。
なお、キングコングも今回、映画のキングコングに寄せた造詣にしたそうなのですが、こちらはあまり似ていないような気がします。
ちょっと汚い顔になっているので、ここもアニメ版を実写化するくらい思い切って子供向けにしてしまった方がよかったのではと思いました。