このレビューはネタバレを含みます
クラリスを見るあらゆる男の視線が、彼女を抑圧し、レクターのように檻に閉じ込められているように見えた。
また、この構図は、クラリスの子羊へのトラウマの話と繋がるところがある。
物語最後で、ビル目線からクラリスを撮り、クラリスを支配している構図を映し出すが、クラリスがそれを打ち壊し、光が差し込む。
つまり、最後でクラリスはトラウマを克服し、男たちから自立を手にする、ということを描いてると思った。
男が女を支配しようとして、最終的に男は女に支配される、谷崎潤一郎の『痴人の恥』のように思えた