学部生の頃、クラスメイトが泊まりに来て、この映画を徹夜で一緒に観た。当時の私にとってはあまりにも斬新で、以降の映画体験や人生観すらも塗り替える程の衝撃を受けたのだが、観終わって隣を見るとその友人は眠りこけていて、コイツとは一生仲良くなれねーな!wと思った。
対象に全感覚を投じて具に観察すること。物事への深い洞察と縦横無尽な知識から妥当な推論が可能であるということ。記憶の重要性。最悪監禁されたとしても、経験の鮮明な記憶さえあれば絶えず創造的でいられるということ。
……そして本日、念願の劇場での鑑賞。今観るとレクターがただのセクハラ親父でなんだか悲しくなったw撮り方も、いくらなんでもクラリスの顔面にクローズアップしすぎでは??ざらついた映像は大好物だが。あと一概には言えないが、トランスフォビアの観点からも問題がありそう。
とはいえ、サイコホラーとして、後半にかけてのプロットの巧妙さとスリルはやはり追随を許さない。
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メモ:
獄中のドローイングはフィレンツェ、ベルヴェデーレから眺めたドゥオーモ。