さよこ

羊たちの沈黙のさよこのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.8
【公開されてから何年経っても色褪せない名作】
念願かなった!劇場鑑賞!ハンニバルの始祖…!

🐩全体の感想
元祖レクター博士を劇場で観れて嬉しい!ジョディ・フォスター可愛い!小柄!可愛い!!!

🐩ストーリー
日本では1991年公開の映画。今上映しても遜色ないくらいプロットが新鮮でものすごく面白かった。猟奇的な受刑者×新米のFBI捜査官の組み合わせも新鮮だし、並行して発生している猟奇的な事件の行く末も気になってハラハラしっぱなしだった。

🐩レクター博士
一目でヤバいヤツっていうのがわかるし、ただそこに居るだけなのに気味が悪いのもヤバかった。これがオリジナルのレクター博士か…と感慨深かった。なんで立ち姿だけであんなに異物感がすごいんだろ。スクリーン越しでもキツいのに、対峙してるクラリスはもっとキツかったろうな。初対面からヤバいヤツっていうのが伝わってくるから、ふいに見せる優しさであったり、普通の仕草が妙に印象に残って「実は紳士で頼れる人なのかも…」て思わせるのもすごい。後半で本領を発揮しだして絶対野に放っちゃいけない人だと思い直したけど、物凄いインパクトのあるキャラクターだった。そして勝手な想像だけどレクター博士の恋愛は、支配と洗脳がワンセットになってそうでぞわぞわする。

🐩クラリス
冒頭のポニーテールでトレーニングする姿は幼さが残っていて、小柄だし、可愛いなぁと思ってたんだけど、現場に行くときは大人っぽい格好に着替えてて、なんとなく「子供扱いされちゃいけない」という彼女なりの武装に思えた。FBIの同僚も現場も男性ばかりのなかで、仕事に関係のない口説きをされたりして、女性で美人という属性は、ふとしたときに仕事の足枷になったり、キャリアを築くうえで障壁になるんだなってしみじみ思った。クラリスの返しも角が立たない様にものすごく気を使っていて、どこの国も職場における女性の立ち回りって似通ってるなぁと思った。

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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🐩心臓バクバクのシーン
クラリスがへっぴり腰で家宅捜索するシーン。よくあるアクション映画みたいに屈強なキャラクターじゃないから、クラリスが襲われるんじゃないかとか、すごいハラハラした…

🐩特徴的な質問
レクター博士がクラリスにも議員にも不躾な質問をするのは、相手がどのくらい心を開くのかという尺度を観察しているのかなと思った。たぶんレクター博士は相手の心に触れたい人だから、プライドや羞恥心をどれだけ失くして対話できるのかを見てる気がした。そのほうが操りやすいというのもあるだろうけど、本音を覗いて楽しんでる節があると思った。

🐩その他
・「少しでも一緒の時間を過ごしたくて😇」
・言葉でなじって自◯まで追い込む手腕よ。どうやったの、めちゃ知りたい。
・レクター博士の能力が高すぎる。天才。
・親切が仇になるのつらい。
・名前を呼んで人間扱いさせようとする
・顔の皮ーーーーー!
・犬を道連れにするのすごい機転
・レクター博士が助けに来るかなって思っちゃった
・いけ好かないドクターを後追い
・性倒錯者だと信じ込んでる凡人だ
・最初の犠牲者は服屋の同僚だったってこと…?

【余談】
職場の先輩が彼女さんと付き合うきっかけは、飲み会で取り分けたお皿を渡すときに彼女のほうから指をすって撫でてきてアプローチされたってデレついてて、あれ?もしかしてハンニバルのあのシーン?って思った。なるほど、彼女さんはレクター博士のお弟子さんかな。

【余談】
父親が古い映画が好きなのもあって、週末は1日中家で映画が流れてるような家庭だったんだけど『羊たちの沈黙』と『セブン』は子供には刺激が強いから観ちゃダメって言われてた(※でも『エイリアン』はオッケーっていう良くわからない基準)のを思い出した。場面場面は見覚えあるからこっそり覗き見してたんだろうな。ちなみに一番最初に観た映画は、生まれる前に公開された古いほうの『メリー・ポピンズ』で、今でも大好きな作品。
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