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羊たちの沈黙のtorakoaのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
3.8
昔TVで見てるはずだけど、実は盗撮されてるヒロインが殺人鬼の前で脚組み替えるんだっけ?みたいな混同した記憶になってたのでいずれ観直そうと思ってた。
じんわり雰囲気盛り上げてくるような不協和音ぽい音楽よかった。延々音楽流そうとはしてない感じも好感。適材適所適量な感じ。この前に観た『U-571』が音楽酷かったので何か凄くホッとした。

このジョディ・フォスターは力みや気負いがないなー。物語の中にナチュラルに生息してる感じで芝居してます感がない。紳士然とした知性ある狂人アンソニー・ホプキンスはよそ行き的な顔を見せ続けて本心を覗かせない感じながら、装ってるというよりこれも素の一面というような人物に思えた。彼の余裕といっぱいいっぱいでも食らいついていこうとする彼女がいい対比になってるし演技も役にハマってると思う。主演男優賞と主演女優賞同時受賞だったようで、なるほど。相乗効果でよりよく感じられたとこもあるしな。

色々明かさない、見せすぎない見せ方が話に合ってて、古い感じはあるけどいい作品だと思う。静かながら効果的な女性蔑視の表現、ヒロインからすると疎外感か。うまいなと思った。言葉で説明しなくても伝えられるものはあるよなー。

いつまでスタッフ名出し続けるんだよ、な冒頭と、長回しになってるスタッフロールで自転車押したり引いたりいつ出てこうか迷ってる人が手前にいるのが気になった。あのーあなたずっと映ってましてよ。
ここらへんが残念かなー。

レンタルDVD特典映像あり。
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