せーや

ブロンクス物語/愛につつまれた街のせーやのレビュー・感想・評価

4.0
あの頃は良かった…。

1960年代、ブロンクス。
イタリア系アメリカ人が多く住む町で
9歳の少年カロジェロは、町の顔役ソニーに憧れていた。

デニーロ初監督作。
あまり有名でない映画ですが
なかなかの名作ではないかと。

舞台は60年代アメリカ。
少年とマフィアのボスの心の交流を描きながら
当時の社会問題にも切り込んでいる。

マフィアが我が物顔で横行する町で
堅気の家庭に生まれたカロジェロは
とある事件をきっかけに
マフィアのボスに気に入られる。

You did a good thing for a bad man.

父やソニーの言葉は
小さい頃は意味がわからなかった。
しかし成長するにつれ、
次第にその真意を理解していく。

この映画には多くの
印象的なセリフが残されています。

その言葉の真意を一回で理解するのは難しいです。
でも、何度か見ていくうちに
デニーロが、パルミテンリが伝えたかったことが
だんだんとわかっていくのでは。

人生には多くの選択肢がある。
誰と友達になるか?
誰と付き合うか?
どんな職に就くか?

ひとつひとつの選択肢が重要な意味をもち
今後の人生に大きな影響を与える。
慎重に選べ。だが臆病になってはいけない。

The saddest thing in life is wasted talent.

大学のアメリカ人の友人は
この映画を生涯ベストに挙げています。
古き日本を描いた映画に名作が多いように
アメリカ人にとっても、こういう時代は
特別な意味を持つのではないでしょうか。

堅気のデニーロにまず驚きますが
それ以上に、町の顔役ソニーを演じた
チャズ・パルミテンリが素晴らしい。
せーや

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