御朱印帳

メリー・ポピンズの御朱印帳のレビュー・感想・評価

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)
3.8
1910年、第一次大戦前、古き良きイギリスの最期の時期を背景としたロンドンが舞台の子供向けミュージカル。親子で楽しみたい。
ファンタジーの世界で子供向けであるが、アニメの中に実写を融合させ、魔法で片付けをしてしまうシーンなど多くの特撮を用い、大道芸人、画家、煙突掃除であるバートのタップダンスなど懐古的感覚で大人も楽しめる。
工場の煙突、イギリス紳士、女性参政権や労働者の権利意識の向上などの時代背景や教育論も織り込まれている。

1964年公開であるが、誰がこんな映画を思いつくのだろうと感心し、当時のアメリカの映画業界の余裕を感じる。

ジュリーアンドリュースは演技も歌も素晴らしく、まさにスター。舞台で実績は重ねていたものの、この映画が映画デビューでサウンドオブミュージックと連続で子供たちを住み込みで世話する教師(乳母)役、偶然ではないだろう。ジュリーアンドリュースのような家庭教師に育てられたいもの。

wikiで調べるとジュリーアンドリュースはこのメリーポピンズと同じ1964年公開のマイフェアレディに出演する話もあつたようであるが、映画の世界では無名と判断されたということや彼女が既に舞台で実績を残していたことからカメラテストを拒んだこともあり、本命のオードリーヘップバーンになつたようである。マイフェアレディに出演していればこの映画はなかったかもしれない。ジュリーアンドリュースが主演でもマイフェアレディでも大成功していただろう。
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