ちぇみ

メリー・ポピンズのちぇみのレビュー・感想・評価

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)
4.0
いつぶりか分からないくらいの再鑑賞。
知っている歌ばかり
ジュリー・アンドリュースにうっとり

今だから分かるのだけれど、1910年代の歴史的背景が非常によく描かれている。
父親やその他の銀行員がもつヴィクトリア朝的な父権主義の考えも、母親の掲げる女性の参政権も(結局夫の言いなりになっている所や、お金持ちの娯楽的に活動を行っているところもまたリアリティ溢れた皮肉)
バートのコックニー訛りも煙突掃除係の少年(児童労働)からも当時の人々の暮らしと階級制度の繋がりが窺える。
若く美しく頭も良い「新しい女性」メリー・ポピンズによって家庭状況が一変する所も、20世紀における「強いイギリス」の衰退を物語っているような、、、
まるでディケンズ作品のよう。
フェミニズム第二波の1960年代に制作されていることも偶然か意図されたことなのか。
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