全力疾走しても結局は四方をふさがれた部屋にたどり着いてしまうというのがまさしくフィルムノワール。彼らの生きた世界は、その意思に関係なく最初っから袋小路にあったわけである。
同情もできない、かといっ…
父性のない家庭で育った青年はいかにして父性を手に入れられるのだろうか。
社会的責任や常識を学び損ねて育ってしまった彼のような大人は少なくないのではないだろうか。
映画の中の彼らの行く末を願いたくなる…
さすがダルデンヌ兄弟の作品、最後に大きな救いがありました。
ダルデンヌ作品の常連ジェレミー・レニエ扮するダメ男には本当に憤りを感じましたが、どこかしら憎めないのは、彼自身が成長過程で得るべき大切な…
ダメ男の地獄めぐり。極悪な面構えをしているわけでもなく、受け入れてくる彼女がいるにも関わらず、ひょうひょうと人をだまし、自分の子供を売り払おうとする。もう映画の最後には、この男に最低の結末を用意して…
>>続きを読む15年ぐらい前に見て、脳みそに雷が落ちたぐらい映画の価値観が変わった映画。
それまで大の苦手だったヨーロッパ映画が、この映画をきっかけに理解の幅が広がって映画ライフも広がった。
長回し、自然光、手持…
「死んでいない者」みたいに複数で語られないのはやっぱり大事だ、最後コーヒーを飲んで泣き始めるとこがすごく良くてそこまでの経緯も撮り方も最高だ、ベランダ出たら風が強くて少し肌寒かったけどこの映画を観終…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
« l'enfant »ってジミーのことである以上にブリュノーのことなんですね。これは彼の物語なんだな。子供を売り飛ばしたあと「また作ればいいじゃん」とぬかし息をするように嘘をつくブリュノーはまぎれ…
>>続きを読む前半のキャッキャとはしゃぐカップルのシークエンスがのちの展開に活きてくる。スクーターと車の追走劇がいい。コンビニに寄るようなテンションで子供を売り捌く父親にビックリ。もっと追い詰められて子供を泣く泣…
>>続きを読むリアリスティック。何か劇的なことが起こるわけではないが、予兆を感じさせ続けるというか、ヒリヒリするというか。さらっと劇的な変化を描いてる。
子供のまま大人になってしまったカップルの行く末、最後一緒に…