イワシ

死の拳銃狩のイワシのレビュー・感想・評価

死の拳銃狩(1932年製作の映画)
3.6
ワイアット・アープをモデルにした保安官をウォルター・ヒューストンが演じる。治安維持のためトゥームストーンからの拳銃一掃を図るが、悪党のみらなず一般住民からも反発され、友人のハリー・ケリーが射殺されるに至りついにブチギレ。激昂の演説と去り際のクロースアップの迫力。

拳銃没収のおふれが発布されたときの混沌の描写が凄い。掲示をアップで映してから反発する悪党の発砲、カメラがパンして大通りを馬で疾走するならず者の群、その様子を苦虫を噛み潰した表情で眺める通りの向こうのホテルの二階のウォルター・ブレナン。これをほぼ360°のパンでワンカットで撮り切る。

クライマックスの銃撃戦もやたらと編集が素早くて何が何だかわからないうちにヒューストン除く全員死亡という顛末。撃たれてもすぐに死なず何回も被弾する仲間や恐慌する馬のショットを時折挟んだりと混沌具合が激しい。弾け飛ぶ水飛沫も一瞬だけにやたらと印象に残る。
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