だーじりんほらー

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版のだーじりんほらーのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

劇場版と完全オリジナル版で見え方が大きく異なる面白い作品。

どちらのver.に関係なく、基本的にはアルフレードと主人公の母親は対立関係になっていると思う。

アルフレードは『愛や故郷は常に移り変わっていくものであり、夢や幻とお同じである。それらに人生や自分の才能を捧げるべきでない。』と一生をかけて主人公に説いた。

一方、母は生涯夫しか愛さず、30年間ずっと主人公の帰りを待っていた。そんな彼女は主人公に『本当にあなたのことを愛している女性を見つけて欲しい』と愛の大切さを説いていた。

劇場版ではエレナや母のシーンが大幅にカットされているため、アルフレードのみに焦点が当てられている。そのため、『アルフレードとの友情物語』というシンプルな話として捉えることができた。

完全オリジナル版では過激な性描写やエレナとのロマンス要素、母とアルフレードの対比も強くなるため、物語としてもテーマとしても複雑となっており雑味も多くなっている。

クライマックスである最後のシーンも劇場版と完全オリジナル版で見え方が異なっており、見比べるのも面白いと思う。
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