まる

ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版のまるのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

いや〜あれは、どういう話?
トトとエレナの話ではなく、トトとアルフレードの話と考えた方がいいんだろうけど、だとしたら何?????
アルフレードの愛情?もちょっと理解し難い。なぜ嘘を伝える……?
「エレナは来なかった」と伝えることで、トトを映画制作に向かわせた……ってこと?
ラストもなんかいい感じの雰囲気醸してたけど、刺さらんかった。出会った頃にくれたフィルムの切れ端を、繋げててくれたってことに感動してたわけ?

エレナへの愛も未練がましかった。もう遅いって。ノーチャンやって。
エレナが言ってた「私たちに将来はない。あるのは過去だけ」ってのが全てだと思った。
よりによってボッチャかよとは思った。エレナの恋敵やったけど。
パライソを解体したことで、やっと踏ん切りついたようにも思った。

トトの実家族の移ろいについても、そんなに掘り下げられてないように感じた。
戦争で愛する人を失い、女で一つでトトと妹を育てていかないといけない苦労は伝わってきた。だから映画館に通うのも反対してたんだろうな。映画見てんと家事してくれや、って思ってたんかも。あと、トトの存在が心の支えでもあったんだと思う。
妹もなんかおるって感じで、特にトトとの関係性も分からんかった。

トトは周りの人に愛されてたように思った。
「おれの広場だ」おじさんはなんなん??????

一番初めの映画館が全焼した時、広場で映画見てた人は誰もアルフレードの安否を気にしなかったのがシビアだった。
結局は、"アルフレード"ではなく"映画を流してくれる奴"くらいにしか思ってなかったことが露見した。

主題歌?がとてもよかった。
シーンによって聞こえ方が変わるように感じた。
野外映画館も、ドライブインシアターも、めちゃくちゃ素敵だった。
川にボート浮かべて鑑賞するのも素敵。
街並みがとにかく素敵だった。
石造りで、広場があって、馬や羊も通ってるあの街並み。
車も素敵だった。扉の開け方が今と違っておもしろかった。
ワイン?の瓶の形が素敵だった。
映画館でニュースも流してたこと初めて知った。
その後のシーンで、瓦礫がまだ残ってる所も、復興しきってない時代ということが分かった。
ロシアやドイツやスターリンや共産主義という言葉が印象的だった。あの当時の時代背景が気になる。
シチリアの人たちって結構怒りっぽいのか?

神父さんが映画を検閲してたの面白かった。
映画館に18禁ブースがあるのも面白かった。
映画館に集まる人々が本当に自由で、ずっと応援上映状態だった。
予約システムって、めちゃくちゃ画期的なんだなと知った。

30年前と30年後の対比も面白かった。
出発時は列車、帰省するときは飛行機。
以前は広場に馬や羊も通ってたけど、もう車だらけ。
前に乗ってたボロボロの中古車は、高級車に代わってた。
エレナの愛も変わってないのかと思いきや、それだけは確実に時間をかけて変化してた。
30年間振り向かずに走ってきただろうから、地元の時の流れを掴めなかったのかなと思った。

3時間もたっぷり見たので、丁寧に描かれてたけど、アルフレードの愛情が理解できなくて後味はスッキリしなかった。
まる

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