Wacky55

打撃王のWacky55のレビュー・感想・評価

打撃王(1942年製作の映画)
4.5
静かなる英雄、ルーゲーリックの半生を描いた伝記映画
名優ゲイリークーパーがゲーリックを演じ、またこの作品にはベーブルースも本人役として出演している。

野球選手としての活躍よりも、ゲーリックの人柄に焦点をあてた作品。豪快またはド派手な生活を送ったベーブルースとは対照的に、物静かであり内気ではあるものの、とても謙虚で真面目(野球に対する姿勢)、そのうえ常に家族の事(特に妻エリー)を大事にしていたゲーリック。多くの人々から愛された国民的英雄、だがそんな彼を襲った突然の難病... ラスト30分はあまりにも切ない、だが引退式のスピーチで、
“I consider myself the luckiest man on the face of the Earth.”
“今日、私は、自分をこの世で最も幸せな男だと思っています。”

難病での引退、そして余命幾ばくもない中で述べた、スポーツ史に残る名言。この作品を通して、ルーゲーリックが本当に偉大なる選手であり、偉大なる人物であると改めて感じた。非常に素晴らしい映画だった。
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