千年女優

クローバーフィールド/HAKAISHAの千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
会社での仕事ぶりが認められ日本への栄転が決まり、マンハッタンの摩天楼で盛大に送別会を催すロブ。宴も大いに盛り上げりを見せる中で突如として謎の巨大生物の襲来に見舞われた彼とその仲間が、パニックに陥る街の中で事態すら理解できぬまま逃げ纏う姿を、彼の持つホームビデオカメラの映像を通して描いたモンスターパニックです。

J・J・エイブラムスがプロデューサーを務めるマット・リーヴス監督作品で、物語はよくある怪獣映画ながらも、それを話題になった『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』らと同様に「これは政府が保管する記録映像である」というテロップから始まるファウンド・フッテージで描いたことが評価されて二億ドルに迫る興行収入を記録しました。

POVの効果をフル活用した一作で、ホームビデオを通じた没入感によって突撃の襲撃や徐々に明らかになる怪獣の存在、決死の逃走の臨場感をリアリティを持って味わうことが可能となっています。ビデオ上書き前の平和な日常シーンを垣間見せる演出もよく出来ていて、携帯端末発達で国民総カメラマンとなった時代に適応した怪獣映画です。
千年女優

千年女優