全編POV形式ということで、臨場感や没入感、リアルさは数ある怪獣映画の中でもかなり上位に食い込む代物。
肝心の怪獣描写も劇中ずっと"あれ”や"何か”と呼ばれるため得体の知れないもの感がたまらなくよかった。造形も斬新なデザインでGood。
他にもそのまま人間視点から見た怪獣や災害描写、スピルバーグ監督の『宇宙戦争』同様、姿は見えず音だけ聞こえる等の観客の恐怖や不安感を煽る演出がたまらない...
所々本当にホラー映画かと思うようなシーンもあったので必見です。
尺も85分ということで無駄を削ぎ落としたテンポの良さも良い。
ただ一つだけ不満点があり劇中あれだけ無駄なBGMを無くしてリアルさに徹していたのに、なぜかエンドロールで壮大なオーケストラ演奏の曲が流れたのでやや興ざめしてしまった。
とはいえ近年の怪獣映画の中では普通に傑作の部類なのでは?