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おとなのけんかのadeamのレビュー・感想・評価

おとなのけんか(2011年製作の映画)
3.0
戯曲をポランスキーが室内劇として映画化したシニカルなコメディ。
子供の喧嘩でケガを負った側の両親と負わせた側の両親が話し合いの場を設けるも、一時は穏便に解決しかけた議論がやがて本題を外れ収拾のつかない事態に発展していく物語です。
イメージ通りのキャスティングと役者陣のパフォーマンスが素晴らしく、上辺の仮面が剥がれたり、男女間の対立にスライドしたりといった展開に散りばめられたあるあるネタが笑えました。
意外性や新たな発見はなかったですが、飽きる前に終える尺の短さと痛烈と言うよりあっけらかんとした皮肉のオチは気軽に観られる小品としてうまくまとまっており、名匠と名優のネームバリューに過度な期待をしなければ十分に楽しめる作品でした。
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