Yutaka

ギャング・オブ・ニューヨークのYutakaのレビュー・感想・評価

4.0
スコセッシの割にはFilmarksの評価低くてちょっと懸念してたけど全然良かった。まあ『グッドフェローズ』を初めとしたスコセッシの名だたるギャング映画の傑作たちと比べちゃうと地味感は否めないけど、シェイクスピアの戯曲かのような愛憎交じる復讐の一代記は見応えしか無い。
主演がディカプリオで悪役がダニエル・デイ・ルイス。この時点でヤバすぎる。殺された父への復讐を誓いながらも、ビルの信念にリスペクトさえ覚えてしまい葛藤するアムステルダムを演じたディカプリオもさながら、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』ばりの怪演を見せるビルを演じるダニエル。この2人を結ぶ赤く染った運命が残酷だけど痺れる。生き様映画。
単純な復讐劇では無くて、当時の移民事情や徴兵制の導入が重要な役割を果たしているのが肝。カオスになっていくラストの展開が賛否ありそうだなって思った。自分は好き。人種のるつぼ所では無い、今のように多様的では無い時代に様々な人種や文化が集まっていたファイブポインツの辿る道としては納得できる。
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